息子が胆道閉鎖症に…。父として何ができるか。その1

何回か記事にも書かせていただきましたが、私には1人の息子がいます。

なかなかの問題児で、頭が大きすぎて下から出てこれず、緊急帝王切開で生まれてきました。大変な思いをして産んでくれた妻にはとても感謝しています。

ですがそんな私たちの息子に思いも寄らない事態が起きました。

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 息子が難病指定の病気に

仕事中、珍しく妻からの電話があったため(LINEではなく通常の電話)何事かと思って電話にでたら、

「保健師さんから今すぐ小児科受診した方が良いって言われたから行ってくる。」

との内容。正直事態が飲み込めない状態でしたがまずは、

「わかった。何かあったらすぐに連絡して。」

とだけ返して仕事に戻りました。その日は保健師さんが訪問してくれることになっていて色々育児についての質問などを受け付けてくれるのですが、その際に妻が普段から気になっていたことを話したのだそうです。その結果、すぐに小児科へ行きなさいと言われたとのこと。質問した内容は息子のうんちの色について。白っぽいうんちが続いており、ずっと気になっていたとのこと。

その後、再び妻から電話があり、

胆道閉鎖症の疑いがあるって言われた。ここでは詳しく調べられないから紹介状出すので大きい病院に行って下さいだって。明日行くことになった。」

と言われました。

正直、この電話の時点では耳慣れない病名だったため、あまりピンとはこない状態でした。しかし、流石に気になったので職場のパソコンで病名を調べたところ衝撃の事実が…。

胆道閉鎖症(指定難病296)

え…?難病…?

たまにテレビで難病の子どもの特集がありますが、その子どもの親がよく口にする言葉で「まさかうちの子が…。」という台詞があります。本当にその言葉が自然と出てきました。

正直、検索しなければよかったとその時は思いました。全く仕事が手につきません。

しかも、おそらく検査のために入院することになるとのこと。流石にその日は仕事を早めに上がらせてもらい帰ってから妻と話をしました。

妻の方は子どもの世話を見ながら明日の準備をしていたため、病気については詳しくは調べていない様子でした。小児科の先生も確定はしていないことから詳しい話までは話さなかったのでしょう。

しかし、私は職場で調べてしまったため、その内容を話しつつさらにネットで情報を収集していきました。

胆道閉鎖症とは?

  • 胆道閉鎖症は,生まれて間もない赤ちゃんに発症する肝臓および胆管の病気。
  • 胆汁の通り道である胆管が,生まれつきまたは生後間もなく完全につまってしまい,胆汁を腸管内へ排泄できないのがこの病気の原因。
  • 肝臓内に胆汁が溜ると黄疸を引き起こし,さらに肝臓の組織が壊され線維が溜って硬くなる胆汁性肝硬変症」という状態になるともう治ることはない
  • 更に胆汁が腸管内へ排泄されないと,脂肪の吸収が悪くなり,これと一緒に吸収されるはずのビタミンにも欠乏が起こる
  • ビタミンKが欠乏すると出血しやすくなり,脳出血などを起こすことも。
  • この胆管の閉塞を解除する手術が成功すると黄疸が改善するが,成功しないと胆汁性肝硬変さらに肝不全へと進行。この状態になった患者は肝移植が唯一の救命手段
  • 日本では10,000人に1人の発生頻度。
  • 原因はいまだ不明。胎内で一度作られた胆管が,ウイルス感染やその他の何らかの原因による炎症で閉塞するものが多いと考えられている。
  • できれば生後2ヶ月以内での手術が望ましい。

かなり衝撃的な内容が淡々と書かれています。この事実を知った妻はかなりショックを受けたようで明らかに動揺していました…。事実この時点で息子は生後2ヶ月を超えていました…。

言わなければよかったかとも思いますが、おそらく明日の病院に行った際に同様の説明をされると思いましたのでここで言っておいたほうが心の準備ができるだろうと考え、伝えました。

私も流石にこの状況は尋常では無いと思い、上司に事情を話して翌日は午後から半休を貰って病院に同行することに。昨日までは3人で楽しく過ごしていた我が家がその日は一気に暗い雰囲気となったのを鮮明に覚えています。

病院での検査

翌日、午前中にどうしても外せない取引があったのでそれだけをこなし、用事が済んだ後早めに仕事を切り上げてタクシーで病院へ向かいました。妻は先に車で病院へ向かっててもらい受付は済ませていました。

病院ではまず簡単な診察をした後、採血エコー検査そして鼻からチューブを入れて十二指腸液の採取という3つの検査をするとの説明を受けました。

検査の結果、胆道閉鎖症の疑いが強い場合には、大学病院へ転院し手術を行うことになるとのこと。まさか大学病院まで出てくるとは予想していませんでした…。

検査では採血はすぐにしてもらい、他の検査をしている間に数値を出してもらうことに。エコー検査では、その病院の小児科の消化器系を担当している先生全員(4人)が診察室へ集合。エコーで映し出された画面を見て何やら話し合っている光景を見て、改めてウチの息子はとんでもない病気をしているのかもしれないと実感しました…。

そして精神的に一番きつかったのは十二指腸液を採取するために鼻へチューブを入れる作業です。親に子どもの辛い姿を見せないためでしょう。息子を別室へ連れていき、チューブを入れる作業へ。しかし、だいぶ離れた別室でしたが今まで聞いたこと無いような息子の泣き声が私達の待っている廊下まで響いてきました…。戻ってきた後のあまりの痛々しい姿と泣き疲れた姿をみて私達も涙が流れそうでした…。

十二指腸液は空腹の際に出てくるとのことで、かつ複数回採取する必要があるためチューブを入れたまましばらく過ごすことになるとのこと。ちなみに十二指腸液採取は胆汁が流れているか調べるためのもので、正常であれば緑色の液(胆汁の色)が採取できるようです。

検査の結果

かくして3つの検査を行ったのですが、採血の結果は一部の数値が肝臓のダメージにより正常値の6倍以上の数値が記録され、エコー検査でも異常が見られ、十二指腸液も無色透明という結果に…。

先生からも胆道閉鎖症の疑いが非常に強いとの診断を受けました。

その日のうちに大学病院へ連絡を取っていただき翌日転院することに。そしていよいよ大学病院にて手術を行うことになるだろうとの説明をされました。

その日は検査を受けた病院で一夜を明かすことに。その夜、妻は涙を流しました。寝ている息子を見ながら、

「ごめんね…。お母さんのせいだね…。」

と繰り返していました。原因は不明であるため誰のせいでもないのですが、うんちが白いことに気づいていながら何もしていなかったことに母親として責任を感じていたのでしょう。

通常、うんちの色が茶色いのは胆汁と混ざることによって消化物に色がつくためなのだそうです。つまりうんちの色が白っぽいということは胆汁が出ていないためミルクの色がそのまま変わらず排出されてしまっているということです。

とは言え、私達にとっては初めての子どもであり、比較がしにくいこと。そして1ヶ月検診の際、里帰り先の病院では特に注意を受けなかったことから気にしつつもそのままにしていたようです。

事実私もうんちが白いと妻から言われていましたが、それほど心配はしていませんでした。妻に責任があるなら、私にもあります。もちろん妻には責任を押し付ける気もありませんし、妻を責めるつもりはありません。

明日からは大学病院で長い入院生活が始まることが確定しており、少しでも体力を使わないように休むよう促しましたが、やはり私自身も落ち着かずなかなか眠れない夜だったことを覚えています。

そしていよいよ大学病院での入院生活が始まります…。