息子が胆道閉鎖症に…。父として何ができるか。その2

胆道閉鎖症の可能性が異常に高いとの診断を受けたため、大学病院へ転院することになった息子。

朝起きたあと、荷物をまとめて10時頃に検査をしてもらった病院を出発。幸い同じ市内に大学病院があるので30分ほどで到着。

荷物と息子を抱えたまま指定された病棟へ向かいます。

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大学病院での検査

大学病院へ転院したのですが、すぐに手術というわけではありません。転院したのが土曜日だったということもあるのですが、再度大学病院で検査を行った後に手術を行うことになります。

大学病院では、土日は基本的に緊急を要する場合を除いては手術は行っていないということなので、土日は検査を継続し、月曜日に手術前のレントゲンや心電図検査を行って火曜日に手術を行うという事になりました。(胆道閉鎖症も早めに手術をした方がいいのですが、一刻一秒を争う程ではないため土日は手術を行わない方針とのこと。)

しかし、私達にとっては少しでも早く手術をして欲しいので、この土日の検査の間はとても落ち着かない休みでした。

土日の検査の内容は引き続き十二指腸液の採取とうんちの色の確認です。どちらも前日の検査の時と変わらず、うんちの色は白っぽく、十二指腸液は無色透明で現在の息子の状況を改めて私達夫婦に突きつけてきました。

この土日の間に私は両親と職場の上司に現状を報告。両親へは金曜日の時点で胆道閉鎖症の疑いがあることは伝えていましたが、いよいよ手術をすると伝えると月曜日と火曜日に母親が顔を出してくれると言ってくれました。

また、妻の両親も来てくれることに。どちらも県外からで遠いのに…。私たち夫婦にとってはとても心強かったです。

職場でも息子の病気について調べてくれたようで状況を理解してくれました。火曜日に手術をするため休みを頂きたいと相談すると、「術後も心配だろうから火曜日と水曜日の2日間休みなさい」と言ってくれました。

また、「木曜日以降も早めに帰って子どもと奥さんについていてあげなさい」とまで言ってくれました。本来期末で忙しい時期なのですが…。本当に職場に恵まれたと感じています。

そして、土日が終わり月曜日に。私はこの日はいつも通り職場へ。出勤するとみんな心配して声をかけてくれました。まずは支店長に報告。また直属の上司にも改めて現状と今後の可能性について説明。

皆さん本当に心配してくれて、月曜日も夕方には仕事を切り上げて病院へ向かいなさいと言ってくださいました。

手術の内容について

夕方病院へ向かうと母が来ていて妻と一緒に先生から手術の内容を聞いてくれていました。手術前の検査は問題ないとのことで予定通り明日手術を行うことになりました。

手術は大きく分けて3つの作業を行うとのこと。

1つ目は、お腹を小さく切って目視で胆道閉鎖症かどうかを調べる作業

検査の内容では胆道閉鎖症の疑いが非常に強いのですが、実際に胆管が詰まっているかは実際に見ないとわからないのだそうです。場合によっては違う病気の可能性があるとのことですが、胆道閉鎖症の可能性が一番高いのでおそらくそれだろうと…。

胆道閉鎖症が10,000人に1人になるくらい確率が低いのに更に珍しい病気の可能性もあるとか勘弁してください(泣)

そして胆道閉鎖症ではなかった場合はそのままお腹を閉じて別の治療法を検討するとのことです。この1つ目の作業は約1時間半くらいで終わるようです。

お腹を切って確認した結果胆道閉鎖症だった場合はそのまま2つ目の作業で今回の手術のメインとなる「葛西手術」を行います。

葛西手術」とは肝臓の外の胆管をすべて取り除き,肝臓側の断端を腸管で被うように,肝臓そのものと腸管とを吻合する方法。つまり肝臓と小腸をくっつけて小腸に胆汁を垂れ流し状態にするのだそうです。この作業は約4~5時間ほどかけて行うとのこと。

そして2つ目の作業が終わったら、最後の作業へ移ります。

最後は首元からカテーテルを挿入する作業です。手術を行った後も経過を観察するため頻繁に採血をしたり様々な薬を投与したりします。その際に毎回針を指していては赤ちゃんの血管がぼろぼろになってしまうのでカテーテルを利用して直接血液に投与したり採血したりするのだそうです。

しかし、もともと赤ちゃんの血管は細いのでカテーテルが上手く入るかどうかはその子次第なところがあるようです。上手く行けば小一時間で終わる作業ですが、血管が細い子だと3時間も入らないこともあるのだそう…。

既に上の作業を行うだけで6時間はかかるのに更に3時間なんて、小さい体でそんなに体力が持つのか不安です。なんとか順調に手術が終わるのを祈るのみでした。

 いよいよ手術当日

いよいよ手術当日となりました。朝早くから病院へ向かい妻と息子の様子を確認。

息子はいつも通りスヤスヤ眠っていたのを見て、少し心が落ち着きました。子どもが一番大変なのに親のほうが子どもから力を貰っているなと感じたのと同時に親として子どもをしっかり守っていかなければと改めて強く実感しました。

手術は9時から開始。手術室の前まで私と妻が連れていき、そこで看護師さんに預けます。実際はその後全身麻酔をかけてからの手術なので正確には10時半位からの手術になります。

なのでお腹を切って胆道閉鎖症かどうかを確認し終わるのが12時前後。そこで胆道閉鎖症でなければお腹を縫ってそれで終わりなので昼過ぎには終わる予定です。

胆道閉鎖症であった場合はそのまま「葛西手術」を行います。「葛西手術」は4~5時間かかるので順調に行けば17時前後に完了します。

そして最後にカテーテルを入れる作業になります。すんなり行けばすべての作業が完了して18時過ぎ頃になる予定です。

すべてうまくいっても早くて18時…。私たちにはとても長い1日となりました。午前中は溜まっていた洗濯をしたりベッドの周りを片付けたりしましたがあっという間に終わってしまい後は待っているだけでした。

その待っている時間が長いこと長いこと…。ただ、昼過ぎても連絡はなかったので胆道閉鎖症なのは間違いないだろうとは思っていました。

ですが、胆道閉鎖症でなかった場合、更に珍しい病気の可能性があったので予想外の出来事が起きなかったことに対しては安心していたのを覚えています。

その後も何も連絡がないまま時間だけが過ぎていきます。前日に手術の予定を聞いていて早くとも18時頃とは分かっていても落ち着きません。

私の母親も妻の両親も言葉には出しませんがとても心配してくれているのが伝わってきました。

そして18時半をまわった頃ついに…。

手術が終わりましたよ!

との一報が!待ちに待った瞬間でした。その後全員で手術室がある階へ。息子はICU(集中治療室)で一晩過ごすことになるため、面会時間は数分間だけでした。

一度の面会人数が限られているため、初めに私達夫婦が面会を行い、その後両親たちが面会することに。

約9時間半ぶりの息子との対面。術後初めてみた姿はやはり衝撃的でした…。先生からは「全て予定通りで出血も少なかったですよ。」とは言われたものの、やはり出血した影響か顔は血の気が失せていて青白く、身体には何本ものチューブが繋がっていました。

そして、先生からお腹の傷口も見せてもらいましたがお腹の半分以上にもわたる大きな傷口が…。流石にその傷口を見たときは私も涙が溢れそうになりました…。

そして、こんな小さな体でよく9時間半もの大手術に耐えてくれたと誇らしくも感じました。

その日は、息子はICUで一晩過ごすことになるため、妻も息子の面倒を見る必要がなく、看護師さんからご自宅でゆっくり休まれてはどうですかとの提案を受けたので、久しぶりに夫婦で自宅で休みました。

そして、手術は終わりましたがこれで終わりではありません。むしろこの病気はこれからが本番となります…。