胆道閉鎖症の息子のその後。生体肝移植へ向けて。その3

新しい病院へ転院し、移植へ向けての準備を進めていくことになった我が家ですが、やらなければいけないことが多く非常にバタバタしています。

やはり移植と言うものはそれだけ大変なことなんですね…今更ですが。

とりあえずは、先日話した経皮経肝胆道ドレナージの処置が終わりました。

そしていよいよ移植をする日も決定。本格的に準備を進めていくことになります。

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移植への道のり

まずは、経皮経肝胆道ドレナージの結果についてです。

肝臓の胆管へは無事管を通すことができました。

しかし、わたし達が予想していた通り全ての胆管へは通すことができず、通せたのは1つだけだったようです。

どうやらウチの息子の胆管は1つ1つが独立しているようでした。ただ、1つだけでも通せたので多少液溜まりについては解消し、肝臓の圧も減少したようです。

加えて、予定通り胆汁を採取して培養にかけ、菌の特定も行っているとのこと。

これで特定できればピンポイントで有効な抗生剤を入れることができるようになるというわけですね!

ひとまずは予定通りといったところのようです。

そして、主治医の先生から移植手術の日程が示されました。

その運命の日は今月の末付近。

移植の日は早いほうが良いとは思っていましたが、正直予想以上の早さでした。

予想以上の肝臓のダメージ

移植の日が予想以上に早かったのは、やはり肝臓の状態が良くないからです。

一番の原因は門脈

体中の血液が集まって肝臓へ流れていく血管のことを門脈というのですが、わたしの息子の場合、肝臓内の圧が高いことでこの門脈が逆流していると以前から言われていました。

いわゆる門脈圧亢進症(もんみゃくあつこうしんしょう)と言うものです。

しかし、今回再度検査を行ったところ更に状態が悪化していたことが判明。

この門脈が炎症を起こしてほとんど詰まった状態になっているというのです…。

この場合どうなるのかというとある種の身体の防衛反応が起こります。

門脈が詰まってしまうと行き場をなくした血液は門脈とは別の道を作ることになります。

つまり肝臓を通らないで血液が循環してしまうということです。

肝臓には様々な機能がありますが、まず1つは腸から吸収した糖・たんぱく質・脂肪などの栄養素を体内で使える形に変えて貯蔵し、必要なときにエネルギーのもととして供給する機能があります。

しかし、血液が肝臓を通らない為、腸から吸収した栄養素が体内で上手く使われないということになります。

わたしの息子の体重が生後7ヶ月を過ぎても5キロ半ばのままなのはこれも原因の1つのようです。

更に肝臓にはアルコールや薬、老廃物などの有害な物質を分解し、からだに影響をおよぼさないように無毒化する機能もあります。

つまり、わたしの息子は現在、体内の有害物質が分解されないまま循環しているということです。

もちろん、そのままでは問題なので薬を使ってアンモニアなどを排出出来るようにしているとのこと。

しかし、それくらい肝臓の状態が良くないということですから手術の日が早いのも納得ですね。

移植に向けた治療方針

肝臓の状態も把握し、移植の予定日も決定したので、あとは移植に向けた準備を進めていくことになります。

まずは息子についてです。

主治医の先生から言われたのは、今までの病院では自分の肝臓をどのようにして長持ちさせるかということに重きを置いていましたが、これからは移植に耐えられる身体作りに重きを置いていく治療法に変わるということ。

移植手術はとても大きな手術で身体に大きな負担がかかります。

わたしの息子の体重は現時点で約5.3kg程しかありません。このくらいの体重でも移植の経験はあるとのことでしたが、やはり術後の経過を考えると7kg前後はほしいとのこと。

なので今後は太らせることに特化した治療を行うようです。

具体的にはミルクではなくラコールと呼ばれるミルクよりもカロリーが高い総合栄養剤を飲ませます。

そして、飲ませるだけだと吐いてしまう可能性があるので、同時並行でチューブを使って腸に直接送り込む方法も使います。

これで、今までの倍以上のカロリーを摂取することができるようになるとのこと。今までの遅れを取り戻せるようになればいいと思います。

ただし、それだけ多くの栄養素を取るということは、それを処理するために肝臓に負担をかけることになります。

しかし、言葉は悪いですが移植が確定した息子の肝臓は使い捨てするようなもの、今は肝臓のダメージよりも体重を増やすことのほうが重要です。

あとは、これで移植に耐えられるだけの体力をつけてもらうだけです。頼むぞ息子よ!

完全看護のありがたみ

そしてもう一つ、転院して変わったことがありました。

それは、この病院の小児科は完全看護ということ!

今まではわたしか妻が息子にずっと付き添っていなければいけませんでしたが、ここでは看護師さんが全てをやってくれます。

もちろん、日中に病棟に行き自分で面倒を見ることも出来るのですが、この完全看護の嬉しいところは夜ぐっすり眠れるということ。

我が家の場合、妻がドナーになるのですが、ずっと息子の付き添いをしながらでは妻の方に負担がかかりすぎて身体を整えるどころじゃありませんからね…(笑)

そして、この病院では移植患者の家族向けに教職員住宅を貸してくれるサービスまであります。

無料ではなく有料ですがホテルよりは格安ですし、なによりそこでしっかりと体を休めることが出来るのが良い!

それに、部屋もそれなりに広いですし、退院後でも利用できるのはありがたいです。

なぜなら、退院後でもしばらくは週1くらいのペースで診察を受けなければなりませんからね。

県外の病院ではありましたが、ほんとにこの病院を選択してよかったと思います。

移植まであと僅かですが、それまでしっかり準備をしていきたいですね。