生体肝移植を受けた息子。その後の様子について

つい先日、生体肝移植を受けた息子。

手術は無事に終わりましたが、やはり気になるのはその後の経過について。

なんと言っても臓器を入れ換える大手術なわけですから、それなりに合併症のリスクも多いです。

それらに気を付けながら息子の世話をしていくことになります。

と言っても、しばらくはPICUのスタッフの方にお任せする形になるんですけどね(笑)

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術後の予定

PICUではまず呼吸や血流について確認をしていきます。

術後すぐは呼吸器をつけていますが、自分の力で呼吸ができるのを確認できれば鼻からいれていた呼吸器のチューブをはずします。

その後は、採決結果などを見ながら少しずつ点滴の種類も減らしていきます。

エコーで腸の動きなども確認し、問題無さそうなら腸に挿入しているチューブから栄養剤を入れていくとのこと。

予定では6~7日間PICUで過ごしたら小児病棟へ戻るようです。

小児病棟での術後経過が良好であれば、およそ移植後1ヶ月程で退院となります。

その後しばらくは提供してもらっている住宅から、週1ペースでの通院となり、少しずつ間隔を開けていって月1ペースの通院となったら自宅へ戻る予定です。

術後の合併症について

生体肝移植という大きな手術のため、術後は多くの合併症のリスクが伴います。

先生から説明を受けたものとして、術後1週間のうちに起きる合併症としては主に外科的な要因のものが多いようです。

肝動脈血栓門脈狭窄肝静脈狭窄胆道狭窄腹腔内出血腸管穿孔腸閉塞などがそれにあたります。

これらの合併症が起きた場合はすぐに開腹手術やIVR処置を行うとのことです。

ちなみにIVR処置とはいわゆるカテーテルを操作して行う治療のことですね。

また、早期の感染症の危険性としては敗血症があげられるようです。

この敗血症は発症すると致死率40%と極めて重篤!絶対に避けたい合併症の1つです。

その後、病棟に移る1週間から1ヶ月は感染症や拒絶反応などの内科的合併症が起こりやすくなるとのこと。

ちなみに内科的合併症は発症率35~40%と比較的高めです。わたしとしては、こちらの合併症は起こるものだと覚悟しています。

しかし、これらは抗生剤や免疫抑制剤で対処が可能なものなので外科的合併症と比べると精神的には良いですね。

もちろん起こらないに越したことはありませんが…(笑)

術後の息子と妻の様子

手術後の2人の様子についてです。

術後、仮眠をとったあと、7時過ぎに息子のもとへ向かいます。

手を念入りに洗いアルコール消毒をしたあとPICUへ。

手術が終了してからまだ7~8時間しか経過していませんから、まだ眠ったままでした。

チューブも相変わらず大量に繋がったままです。

しかし、看護師さんから嬉しい言葉が!

現在、人工呼吸器を付けて呼吸をしているのですが、定期的な機械での呼吸のなかにわずかに自力で呼吸している回数があるとのこと!

わずか6㎏の小さな身体ですが、必死で生きようとしています。

親バカかもしれませんが、少し目頭が熱くなってしまいました…(笑)

ずっと見ていたい気持ちが物凄くあるのですが、術後で体力が低下していて免疫抑制剤も使用しており抵抗力が弱っています。

術後の感染症を避けるためにもせめてPICUにいるときは看護師さんに任せて、わたしは息子に会うのは必要最小限に押さえようと思います。

実際、わたしも手術で気持ちが高ぶっていたせいか術後もなかなか眠れなかったので一度休むためにも部屋に戻りました。

妻も入院している今、わたしが倒れるわけにはいきませんからね。

妻の苦痛

休みをとった後、昼過ぎを待って面会可能となる妻のもとへ向かいました。

すでにICUから移動しており、リカバリー室へ到着していました。

しかし、そこにいた妻はいつもとは真逆の弱々しくぐったりとした姿…。

術後とはいえ、術前は健康体だった妻が正直ここまで弱ってしまうとは思っていませんでした…。

聞くところによると、お腹の傷の痛みに加えてかなり強い吐き気に襲われているようです。

ICUやここに来てすぐも何回か戻したようでした…。

先生に聞いたところ、恐らく強めの痛み止として使われている麻薬性鎮痛剤が原因だろうとのこと。

そして、男性は痛みに弱いが、女性はこの麻薬成分に弱い人が多く吐き気を催すことがあるのだそうです。

わたしの妻はもろに当てはまったということですね。

また、もうひとつ辛そうだったのはしゃっくりです。

意外に思うかもしれませんが、しゃっくりのせいで変にお腹に力が入って傷がいたいのだそう。

なぜしゃっくりが出るのかは正確にはわかりませんが、肝臓を一部切り取ったせいで、空いたスペースに胃が移動してしまい、それを戻すために内蔵が動いているのかもしれません。

ともかく、楽な姿勢を色々試しながら妻はずっと横になっていました。

小さな身体、大きな力

一時的に落ち着いて妻が眠ったうちに、また少しだけ息子のもとへ行きました。

するとこちらも衝撃的な事実が!

なんと既に人工呼吸器が外れていたのです!

意識はまだ戻っていませんが、しっかりと自分の力で呼吸していました!

そして、朝の採血の結果も渡されました。

まだビリルビンはそれほど下がっていませんが、衝撃的だったのは胆汁酸の数値です。

術前は基準値の10倍近くの101という数値だったのが、今では基準値に収まる2.9にまで減少していたのです!

また、エコー検査でも肝静脈、門脈、肝動脈への血流は良好で問題ないとのこと!

間違いなく妻の肝臓はちゃんと機能している証です!

思えば、妻は息子を産んだとき、陣痛、破水を経験した上に帝王切開でお腹を切っています。

そして、今回ドナーとして再びお腹を切っています。

本当に頭が上がりません。そしてそんな妻を誇りに思います。

妻の涙

やっぱりもっと息子のもとにいたいのですが、我慢我慢…!

そして、いまだ辛い思いをしている妻のもとへ再び向かいます。

戻ると、目を覚ましていましたが、未だ吐き気と戦っている妻の姿が。

そして、たまにしゃっくりも出てさらに辛そうです…。

落ち着かせようと、今までの息子の写真をスマホで見せながら息子が自分の力で呼吸をはじめたこと。妻の肝臓がしっかりと機能して数値もよくなってきていることを伝えました。

その事を聞いて妻も安堵したのか息子の名前を呟きながら「ほんとに良かった…。」と言って涙を流していました。

すると、さっきまで止まらなかったしゃっくりがピタッと止まったんです。

思わず「『お母さん。僕のこと助けてくれてありがとう!今度は僕がお母さんを助けるよ!』って息子が助けてくれたのかもね。」と呟いていました。

驚きの喜び

面会時間ギリギリまで妻に付き添ったあと、息子のもとへこの日最後の面会に向かいました。

正直、ちょっと顔を見たあとすぐ帰るつもりだったのですが、なんと息子が目を開けてるではありませんか!!

術後24時間経過していないんですが、こんなに早く意識は戻るものなんですかね。

ともかくほんとに嬉しかったです!

ぼんやりとした感じはありますが、わたしのことも目で追ってくれます。

結局、息子が寝付くまでそばにいてしまいました…(笑)

疲れているせいか比較的早く寝ちゃいましたけどね。

こんな感じで術後の1日目が終了しました。

息子はしっかりと回復しているようです。

妻は現時点ではちょっと辛そうですが、しっかりフォローして早く家族3人で暮らせるようになりたいと思います。