2014年1月より制度が始まった「NISA」
正式には少額投資非課税制度と呼ばれるもので投資やお金に関するニュース・本などではよく取り上げられるものです。しかし、まだNISAのメリットやデメリットがよくわからなくて悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は、そんないまさら人に聞けない「NISA」について説明をしていきたいと思います。
NISAとは?
改めて「NISA」とは2014年より制度が開始されたものです。正式には少額投資非課税制度と呼ばれており、その名の通り「株や投資信託などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度」となっています。
投資利益への課税を10.147%に軽減する制度が2013年に終了し、その代わりに導入されたものです。
2015年までは年間100万円までの、2016年からは年間120万円までの非課税投資枠が設定され、その分までの株式投資や投資信託にかかる値上がり益や配当金(分配金)が非課税となります。
制度が始まった2014年から2023年までの10年間、毎年新たに120万円の非課税枠が追加されます。非課税の期間は、それぞれ最大5年間となっており、途中で売った場合は、非課税枠を使ったとみなされ、再利用をすることができません。また、使っていない部分を翌年に繰り越すこともできません。さらに、非課税枠を使っての投資総額は合計600万円までとなっており、それ以上の金額は非課税の対象とはなりません。
非課税対象 | 株や投資信託の値上がり益や配当金(分配金) |
---|---|
非課税投資枠 | 毎年120万円まで(翌年への繰り越しはできません) |
期間 | 5年間(売却しても非課税枠の再利用はできません) |
投資総額 | 最大600万円まで |
制度継続期間 | 2014年から2023年までの10年間 (毎年120万円ずつ非課税枠の設定ができる) |
NISA口座資格者 | 20歳以上 |
NISAの利用イメージ
出典:SBI証券|NISAとは より
NISAのメリット
「NISA」のメリットは何と言っても株や投資信託の値上がり益・配当金・分配金が非課税になることです。
例えば今年に120万円分のA社株に投資したとします。5年後、めでたく株価が2倍になって、資産は240万円になり120万円の利益が出ました。しかし、通常は約20%の税金がかかるため、値上がり益120万円の20%である24万円が税金となります。
しかし、NISA口座で取引をしていれば、その分の税金はかかりません。「NISA」を使ったことで24万円も得をするということになります。
20%…かなり馬鹿にできない金額ですよね!
NISAのデメリット
「NISA」はかなり大きなメリットがある分、上で説明したようにかなり利用に制限があります。
まずは、年間120万円までしか利用できないということです。また、120万円の非課税枠はその年限りしか使えず、たとえ30万円分余ったとしても次の年に繰り越すことはできません。
さらに1度株を買って、もしその株を売っても非課税枠が回復するわけではありません。再利用はできないということですね
また、非課税期間は購入した年を含めて5年間だけであり、非課税期間の5年を過ぎたときは
- 新たに翌年のNISA口座に入れ直して非課税のまま株を持つ(ロールオーバー)
- 売却する。
- 非課税ではない特定口座(一般口座)に移すか
の3つの選択肢から選択することになります。ただし、1のロールオーバーを選択した際に株や投資信託が値上がりし120万円を超えていた場合はロールオーバーできる金額はNISA口座上限の120万円までになり、それ以上の分はNISA口座ではない特定口座(一般口座)に移す必要があります。
そして、「NISA」の場合は損益通算ができないという点もデメリットとなります。
損益通算とは一方では儲けたけど、もう一方では損した場合に、利益と損を中和できるということです。
その他、特定口座や一般口座なら確定申告すればその年に出た損失を3年間繰越して、税金の繰越控除を受けられますが「NISA」の場合、損失繰越もできません。
このように様々な制限がある制度ではありますが、値上がり益や分配金・配当金が非課税になるという点は非常に大きな利点です。投資する対象をしっかり選んで最大限メリットを享受できるようにしたいですね。
今のところ2023年までの期間限定なので興味がある方はぜひ証券会社に口座を開いて「NISA」を申し込んでみてください!
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