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いよいよ5月も終わりで胃腸炎による面会謝絶の期間ももうすぐ終了となり、やっと息子に会うことが出来るようになります。
胃腸炎になってから今まではずっと家で寂しく過ごしていたので非常に待ち遠しいのですが、その間に申請していた小児慢性の受給者証が自宅に届いていました。
小児慢性は小児慢性特定疾病医療費助成制度とか、小児慢性特定疾病医療費助成事業などといいますが、こちらも子どもの医療費を助成してくれる公的補助の制度になります。
今回はこの小児慢性について紹介したいと思います。
小児慢性とは?
私の息子が診断された胆道閉鎖症をはじめ、小児がんなどの特定の疾患については、治療期間が長く、医療費負担が高額となります。
小児慢性とは、児童福祉法に基づき,慢性疾病にかかっていることにより長期にわたり療養を必要とする児童等の健全な育成を目的として、その治療方法の確立と普及を図り、併せて患者家庭の医療費の負担軽減に資するため、医療費の自己負担分を助成する制度です。
対象者は小児慢性特定疾病に罹っており、厚生労働大臣が定める疾病の程度である児童等です。
ただ単に胆道閉鎖症であれば無条件に申請が通るわけではなく、それぞれの特定疾病の状態が厚生労働大臣が定める基準に該当しなければ対象となりません。
どの病気も
- 慢性に経過する疾病であること
- 生命を長期に脅かす疾病であること
- 症状や治療が長期にわたって生活の質を低下させる疾病であること
- 長期にわたって高額な医療費の負担が続く疾病であること
の4つの要件が満たされている必要があるのですが、それぞれの特定疾病毎に細かい基準が定められており、医師の診断書などをもとに個別に判断するようです。
また、小児とあるように18歳未満の児童等でが対象です。ただし、18歳到達時点において本事業の対象になっており、かつ、18歳到達後も引き続き治療が必要と認められる場合には 、20歳未満まで延長されることもあるようです。
自己負担上限額は?
小児慢性の自己負担上限額については、高額療養費制度と同様に所得により異なります。また、子どもの病気の症状などによっても異なります。
世帯にもよりますが、この制度を適応すれば、医療費は最大でも月額15,000円で済むようになるので非常に助かりますね!加えて小児慢性による助成は入院時の食費についても適用となるのが特徴で、負担が半分で済むようになります。
出典:政府広報オンライン
乳幼児医療費助成制度との併用の場合は?
では、同じく子どもの医療費を助成してくれる乳幼児医療費助成制度も利用している場合はどうなるのでしょうか。
※乳幼児医療費助成制度についてはこちらの記事を参照ください。


その場合は、小児慢性の自己負担額と乳幼児医療費助成制度の利用者一部負担金と比較して低い金額の方を支払えば良いようです。
また、上でも挙げたように、小児慢性は入院時の食費について半分の負担で済むため、どちらか一方の利用ではなく両方を利用すると良いと思います。
また、自治体にもよりますが基本的に乳幼児医療費助成制度は長くても中学3年生までしか利用できません。
しかし、小児慢性であれば18歳まで(申請して認められれば20歳まで)適用できるので、この点もメリットの1つですね。
指定した医療機関でしか利用できない
この小児慢性の利用ですが、注意点があります。それは、小児慢性の申請時に、受診を希望する病院や薬局を書類に記入するのですが、その医療機関でしか助成を受けることができないという点です。
さらに、その医療機関はどこでもいいわけではなく、各地域の知事から指定されている(指定医療機関)必要があります。
実際は、小児慢性疾患だと診断してくれた病院であれば、ちゃんと指定医療機関になっているはずなんですけどね。
小児慢性で助成されない費用
また、小児慢性で助成されない費用もあります。差額ベッド代や先進医療に関する医療費などがそれに当たります。
差額ベッド代とは、病院都合以外の理由で1~4人部屋の部屋に入院した際の室料ですね。また、先進医療は、健康保険の適応外となる為、医療費は全額自己負担となります。
当然といえば当然ですね。病院で個室を利用する際や先進医療を利用する際は自身で加入している医療保険などを利用するようにしましょう。ただ、生まれてすぐ病気になった場合は医療保険なんて入ってない方がほとんどなんでしょうけどね…。私もそうです(笑)
まぁ、幸い私たちは自分の都合で個室に入ることもないですし、胆道閉鎖症だと先進医療も今のところ受ける必要もないみたいなのであまり関係ないかもしれません。
【追記2017年6月28日】実際に大学病院から請求が来たので記事にしました。こちらもぜひご覧ください。

【追記2017年9月25日】小児慢性の更新についても記事にしました。

大事な我が子、親としてはしっかり育てていきたいですよね。でもやっぱりお金の問題も出てくるのが正直なところ。小児慢性に該当するような大きな病気を患ってしまった子どもの場合はなおさらです。
ですがその問題は今回紹介した公的補助等を利用できればかなり負担は軽減できると思います。乳幼児医療費助成制度を紹介した記事でも書きましたが、子どもの医療費に関する補助は、日本は非常に充実していますね。
これらを利用して、これからも息子をしっかり育てていきたいと思います。
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